歩いているときに、胸の痛みやしめつけ感、いつもより強い息切れ、冷や汗、脈の乱れに気づいたら明らかに健康状態が悪くなったサインですので、その場で止まって休んでください。片側の手足がしびれる、ろれつが回らないといった脳梗塞のサインがあれば、すぐに救助を要請します。
高血圧や糖尿病、喫煙歴がある人、心臓の病気をしたことがある人は、事前にかかりつけ医に相談しておくようにしましょう。
水と塩分は「セットで」摂る
冒頭で脱水についてお話ししましたが、登山中に失う水分の目安は「5ml×体重(kg)×行動時間」です。
体重50kgの人が5時間歩けば1250ml。その70〜80%、約1リットルを歩きながら補給します。喉が渇く前に、コップ1杯程度を1時間おき、休憩ごとに飲むのが基本です。出発前にもコップ1〜2杯飲んでおきましょう。尿の色が濃い黄色なら、脱水が進んでいるサインです。
水分摂取の際、水やお茶だけをがぶ飲みするのはよくありません。汗で塩分が失われて血液中の塩分濃度が薄まると低ナトリウム血症となる可能性があり、頭痛や吐き気、ひどければ意識障害やけいれんを起こしてしまいます。
水分補給はスポーツドリンク、あるいは水+塩あめ・梅干しなどがよく、塩分濃度が高めで吸収の速い経口補水液を「いざというとき用」に持っていきましょう。経口補水液は液体のほか、ゼリーや粉末などもありますので、持ち歩くのが楽なものを用意しておきましょう。
ただし、心臓や腎臓の病気で塩分や水分を制限されている人は、どのような水分摂取が望ましいか、主治医に相談しておいたほうが安心です。
続いて、山で陥りがちな「3つの誤解」を紹介します。


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