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「介護は人生で一番やりたくない仕事だった」…筋トレ目的で入社したマッチョが、重度障害者支援のプロになるまで

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車いすを押すマッチョのたくましい背中。撮影のためにタンクトップに着替えてくれた
車いすを押すマッチョのたくましい背中。撮影のためにタンクトップに着替えてくれた(写真:筆者撮影)
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「最初にうちを選ぶ理由って、まずは『人間関係』なんです。うちの採用は人格重視で、シフトの希望も通りやすい。現場には頼れる有資格者がいるので、心にも余裕が生まれます。安心して働けるようになると、次は成長を実感したい、自分の頑張りを認めてほしいと思うようになるんです」

若いスタッフは人間関係でビジョナリーを選び、次に承認欲求や成長実感を求める。離職率を下げる仕組みをつくることが経営者の役目だと、丹羽さんは考えている(写真:筆者撮影)

介護はつらい。だけではないかも

開いたままの工作室の扉から、一人の男性が「紅茶の時間じゃないか?」と顔を出した。「〇〇さん、紅茶はさっき飲みましたよ」とすかさず川治さんが立ち上がる。説得するように背中をさすって促すと、男性は静かに席に戻っていった。

「一人ひとり、ルーティーンが決まっています。それを一度でも崩してしまうと、それまで積み上げたことが全部崩れてしまうこともあるんです。だから、お話ができる方もできない方もコミュニケーションをとって、何が必要なのかを見極めていくことが大事なんです」(川治さん)

自分のなかにある介護職のイメージと目の前の光景が、なかなかリンクしていかない。それほどまでに、「介護職はしんどい」という固定観念が強いことを実感する。

常に人手不足の介護施設、職員の疲弊、支援を求める家族たちの苦悩……。現実は、簡単には変わらないだろう。現場や家族の窮状は、引き続き報道し、改善していかなければならない。

ただ、厳しい現実を伝える報道が重なるほど、「介護はつらい仕事だ」というイメージも強まっていく。だが、介護の現場にあるのはそれだけではない。

先ほどから同室で静かに工作をしていた車いすの男性が、興味を抑えきれずに取材中に声をかけてきた。11月に実施される、ビジョナリー主催「ボディパフォーマンスコンテスト」に出るのだと、立見さんと一緒に力こぶを作ってくれた。

マッチョ介護士の立見さんとともにポージングを披露してくれた利用者さん(写真:筆者撮影)
《合わせて読む→→》前編:手取り14万7000円の美容師を辞め、人に騙され引きこもりに…どん底の青年が「マッチョ介護」で31施設を築くまで

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