ドアトリムのS字ステッチなど、手作業で仕立てられたような部分も発見できる。それでいて昔ながらの豪華絢爛ではなく、モダンでクールでもある。思えば初代パジェロのインテリアもそうだった。
水平基調のインパネや助手席側に備えられたグリップなど、初代から継承しているディテールもある。メーターとセンターをつなげた横長のディスプレイは今風だが、センターには初代の特徴だった3連メーターを映し出すこともできる。昔を知る人は、これだけで引き込まれそうだ。
8速ATのセレクターは、薄い板状のレバーを採用。斬新でありながら扱いやすく、これも新型パジェロのキャラクターづくりに貢献していると感じた。
運転席からの“眺め”も初代ゆずり
もうひとつ初代とのつながりを感じたのは、高めのシートポジションに対してインパネが低く抑えられていて、見下ろし型の視界になっていたこと。近年はSUVであっても、衝突安全対策などによってインパネを高める傾向があったので、この眺めを受け継いでいたことに感心した。
さらにインパネの向こうに広がるエンジンフードの形状は、車両感覚が掴みやすい。これならボディサイズを意識するシーンは少なくなりそうだ。
車内は外から見ても広そうだが、実際にも2列目シートは150mmの前後スライドが可能で、3列目にも平均的日本人の大人なら座ることができる。インテリアカラーはブラックを基調に、グレードによってはキャメルも用意されるようだ。
走破性と快適性の高次元両立という持ち前のキャラクターに、フラッグシップとしての上質感をプラスした新型パジェロ。ビッグネームゆえ進化は難しかったと想像するが、過去に引きずられすぎず、モダンなフォルムに初代のエッセンスをちりばめた姿は、なかなかの力作ではないかと思った。


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