一方、「Nox Rooms(ノックス・ルームズ)」と称する寝台は、完全な個室だ。1~2人用の個室は中央に通路をはさんで両側に設けられ、1人・2人用の可変式となっている。
寝台は2タイプ公開された。1つは窓側の座席がそのままベッドになり、天井から別のベッドが下りてきて2人用となるもの(1人で使う場合は上段をセットしない)。もう1つは「ロフト」と称し、座席は変換せず、はしごで上った天井裏に寝台が設けられているものだ。多少圧迫感はあるものの、まるで秘密の隠れ家のようで、なかなか面白い発想だ。寝台車は27年の運行開始より少し遅れ、28~29年にかけて登場させる予定とのことだ。
ところで、寝台車というと気になるのはシャワーだ。広報担当者によると、車両内にはシャワーを設置しない代わりに、停車駅の近くにあるホテルやフィットネスクラブをラウンジの代わりに利用してもらい、シャワーもそこで使えるようにするとのことだ。車体に描かれた協賛企業の中に、フィットネスクラブの名前があるのはそれが理由だった。
「ホテルポッド」と「シートポッド」
「Luna Rail Lab(ルナ・レイル)」は、やはりベルリンを拠点とするスタートアップ企業だ。ドイツ鉄道のマネジメント・コンサルティングとして5年間働いていた、アントン・デュブラウ氏によって設立された。Nox Mobilityと異なり、まだ具体的な実用化の話などはないが、やはり昼夜兼用で運用可能なインテリアレイアウトを開発中だ。
こちらも個室とオープンスタイルがあり、それぞれ「ホテルポッド」「シートポッド」と名付けられた。ホテルポッドは、個人旅行客向けの完全な個室で、少し高い位置に設けられた中央通路から下りる形で部屋へ入る。寝台へ変更する場合は、座面を下げ、通路部分の床下に足を入れる形で、枕木方向へ横になる。

