NICTの方式では、文字はホログラムに書き込んだ距離に浮かぶ。目のピント調節を使わないTDKの方式なら、どこを見ていても文字は読める。NICTの方式は、コンタクトレンズの中では近すぎてそもそもピントが合わないという、一段手前の問題を解いている。
東京農工大学などが連携し研究を進めている
研究はNICTの委託研究として、東京農工大学などが2024年度から進めている。表示素子はシチズンファインデバイスが開発し、自ら光らないので、レンズに入る小型レーザーとバックライトを東京農工大学が作る。ホログラムの計算は徳島大学が高速化に取り組み、将来はスマートフォンで計算してレンズに無線で送る。
早稲田大学はデータ受信と給電を兼ねるアンテナを手がけ、レンズ本体はコンタクトレンズメーカーのシードから分社したオキュデバイセズが設計する。電源はレンズに入れる全固体電池で、1mほど離れた機器から無線で充電とデータの受信を行う。
用途はスマートフォンの画面の代わりに見る地図や同時通訳の字幕、目の前の相手の情報表示を想定している。表示は文字と図形から始め、カラーや動画はその次の段階になる。
今回の展示は、レンズと表示素子を別々に置いたものだった。2年後にこれらの部品を1枚のレンズに収めた試作品を作り、発売は7年後を目標にする。そのためには、レンズに入る大きさの全固体電池と、目に入れられる弱さで明るさを保つ小型レーザーが求められる。


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