問題の発言は、その流れの中で出てきた。
「朝はですね、入浴をし、また朝食の支度をし、後片付けをし、また、お化粧もし、とかいうと、まあ男性の総理大臣よりは、3、4時間、余分に時間を使っているかもしらんな、という気はします」
この発言の直前、首相は帰宅後に化粧をクレンジングで落とすことにも触れている。つまり「3、4時間」は、帰宅後のクレンジングから、翌朝の入浴・朝食の支度・後片付け・化粧までを合わせた感覚的な時間であり、「かもしらんな」という推量だ。化粧の時間そのものを言ったわけではない。
首相は、この発言の趣旨について「私個人の問題というよりは、内閣総理大臣がさまざまな仕事にどう取り組むのか、そのための環境をどう整えていけばいいのかを、与野党や国民の皆様とともに考えていきたい」というふうに語っている。
女性たちが違和感を覚えたのは「時間」ではなかった
それでも、この発言は多くの人の反発を招いた。この件を報じた共同通信の記事が転載されたYahoo!ニュースのコメント欄で目立ったのは、働く女性の実態とのズレを指摘する声だ。共感が最も多かったコメントは、こう書いている。
《世の中のフルタイムで働く女性は皆さんそんなゆっくりとした朝を過ごしてませんよね》
自分の朝をこう振り返る人もいた。
《朝食、お弁当4人分、キッチンを片付けて、掃除洗濯、夕飯の下準備、化粧に10分》
この投稿者は、こうした朝を「もう10年やっている」という。化粧に10分、という人にとっては、「3、4時間」は想像しにくい数字だろう。もちろん、高市首相もそれをすべて身支度に使っているという趣旨で話したわけではないが、家事や育児を入れても、そこまで男性より余分に時間を使っている感覚はないということだ。


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