有料会員登録
ライフ

不安な人に効くのは「優しい言葉」「手を握る」どっち? 病院の待合室で年配夫婦が教えてくれた"幸せホルモン"の増やし方

6分で読める
手を握る 幸福感とは身体感覚である
触れ合いや体温といった身体感覚が与える心の変化とは?(写真:Taka/PIXTA)
  • 山口 創 桜美林大学教授、臨床発達心理士
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES
(画像:『幸福感とは身体感覚である』より)

ただし、これは「つながりを感じると体温が上がる」という一方向の関係かもしれないし、逆の関係も成り立つ可能性があります。つまり「体温が高いと、つながりを感じやすくなる」可能性もありますね。研究者たちもこの可能性を認めており、因果の向きはまだ断定できません。

「温かいおしぼり」でホッとする訳

『幸福感とは身体感覚である: 4つのホルモンを増やして体の中から幸せになる』(‎草思社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

この「逆方向の可能性」を実験で確かめたのが、アメリカの行動経済学者であるウィリアムズとバーグの研究です。

彼らは参加者に紙コップに入った「温かいコーヒー」または「冷たいコーヒー」を手渡し、直後に初対面の人物の印象を評価させました。すると、温かいコーヒーを持った人は、冷たいコーヒーを持った人と比べて、その相手を「温かな人柄だ」と評価する傾向が有意に高かったのです。

手のひらの温度が人の印象まで変えてしまう。これは「脳が温度の感覚を、社会的な温かさと同じ回路で処理している」ことを示しています。

「温かいおしぼりを出す」というサービスが、単なる衛生上の習慣に留まらず、「おもてなし」の意味を持つのは、こういう理由もあるのです。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数