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本屋大賞の小説家 朝井リョウ、キレッキレでハロプロ曲踊ってもUFOを撃破しても「朝井がまた…」とバズる、"本業"以外の引力

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朝井リョウさん
「ぼくのわたしのショートショート発表会」募集動画で、"謎の飛行物体"を撃墜しようとする朝井リョウさん(画像:みんなの森 ぎふメディアコスモス公式チャンネルより)
  • 城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー
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こうした小説家の枠を越えた活動は、SNS上でも注目されがちだ。つい先日も、朝井さんの半生を振り返るような投稿が拡散されていた。それに加えてしばしば話題になるのが、書籍カバーの折り返し位置にある「著者紹介」だ。

通常の著者であれば、生年月日や受賞歴、代表作などの略歴のみで完結する。そのため「あまり読まれない項目」として扱われているのだが、朝井さんの著書では、略歴と共に「いよいよ若手ぶれなくなってきた事実に震える」「このスペースを死角と断定」(いずれも、『そして誰もゆとらなくなった』より)など、読まれないことを逆手に取ったような文面が記載されている。それがまるで「宝探し」のような評価を受けているのだ。

『そして誰もゆとらなくなった』の著者紹介。一見真面目な顔をして、笑いが随所に埋め込まれている(画像:『そして誰もゆとらなくなった』/文春文庫より)

著者紹介に仕込まれた「フリ」と「ボケ」

さて、ここまで朝井リョウさんについて紹介してきたが、実は筆者、朝井さんの著作を『正欲』くらいしか読んだことがない。それでも、いや、だからこそ「インフルエンサー・朝井リョウ」の持つ魅力を、客観的に分析できるはずだ。

なぜ、一挙手一投足が“バズる”のか。その背景に、卓越した表現力があることは間違いない。もちろん珍しいオファーや出来事に遭遇する、いわば「引きの強さ」もあるだろう。しかし、起きた出来事をそのまま並べれば、誰でも同じように面白い話にできるわけではない。

加えて、そこには「ずらし」の美学がある。著者紹介を例に出せば、読み手は「無味乾燥な経歴のみが書かれているだろう」といった先入観がある。だから、そこに異質な言葉が混ざったときの落差が効くのだ。お笑いにフリがあって、ボケがあるのと同じ構造だ。

そしてそれらは、コンテンツとして極めて短く完結している。作品を読まなくても、なんなら小説家であることを知らなくても、単体で楽しめる。この間口の広さこそが、人気の土台なのだろう。

たとえ小説家であることを知らなくても、動向だけで楽しめる貴重な存在だ(画像:みんなの森 ぎふメディアコスモス公式チャンネルより)
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