一方、赤字だった和菓子・洋菓子部門では、間宮さん自身が現場に入り、職人や工場長と何度も会議を重ねながら改善を続けた。
「4年間かけて、和菓子・洋菓子部門を黒字化することができました。当時7000万円だった主力商品『みそまん』の売り上げも、現在では約4億円まで成長しています」
変えたものと、変えなかったもの
もともと春華堂は、地方の老舗企業だ。従業員同士も顔見知りが多い。外からやってきた間宮さんが、次々と社内の仕組みを変えていくことに、反発はなかったのだろうか。
「社長の山崎は、社員の家族的なつながりを大事にしたいという考えを持っています。その思いは、私も同じです。
幸い、うなぎパイがあるおかげで、うちには『売り上げ至上主義』という考えはありません。だから、より多く売り上げることを目標にするのではなく、人とのつながりを大切にして、従業員の笑顔を守っていく。その部分は変えませんでした」
変えたのは、制度や仕組み。一方で、昔から社内にあった家族的なつながりは残した。
今も新年会や互助会、社員旅行など、雇用形態にかかわらず全員で集まる機会が年に4、5回ある。クリスマスの繁忙期には経営陣も現場に入り、従業員と一緒に作業するという。
「『同じ釜の飯精神』というんでしょうか。仕事が遅くなる日は、残っているみんなで一緒に夜ご飯を食べるんです。社員も契約社員もパートも関係なく。今日もこの取材のあと、食堂でみんなと食べる予定なんですよ」


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