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政治・経済・投資 #新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場

「リフレ派」のはずが、にわかに否定し始めた高市首相と「リフレ派」と「日銀」の関係は、これからどうなるのだろうか

10分で読める
10月1日の日本成長戦略会議。経済関係の閣僚も一堂に会した(写真:政府広報オンライン)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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さて、改めて、O氏とP氏は、どのように行動すると予想されるか。あるいはどうするべきだろうか? 

もし、私がこの問題をビジネススクールのケースディスカッションで出されたら「Nという意見を捨てるべきである」と答える。しかし、どう行動するかについては、信念として「意見N」に固執するO氏は「意見N」を維持すると予想する。一方、さほどでもないP氏は、直前まで迷って、決断時点付近の偶然な流れで「意見N」を維持するとも、捨てるとも、どちらの可能性もあると予想する。さらに「ノーコメント」、とコメントする選択肢もあり、それを選ぶ可能性は、P氏は高いが、O氏は低いがゼロではない、と予想する、と答える。

さて、みなさんは、この問いにどう答えるだろうか?

ケーススタディから得られる「6つの教訓」

この紙面上のケーススタディからのレッスン(学べること)は何だろうか?
少なくとも、以下の6つのことが挙げられそうだ。

1 組織というのは面倒だ。トップに立っていたとしても、直接構成員の行動を指示することが常にできるわけではない。最初に考え方の指示を与えた後は、トップの手を離れる。
2 組織の構成員は、組織のルールやインセンティブに沿った行動パターンをとることが多いが、必ずしも常にそうとは限らない。特に、日本においては、社会の特性か、意外と、上の言うことを聞かない人もいる。ルールやインセンティブを脇に押しやり、自分のプライド、自尊心を優先する場合もあり、人によっては、常にそれを優先する。
3 どんなに強い人であっても、日本においては、世間体を常に気にする。気にしないのは例外的な人であって、世間の意見を聞く必要がない、全部自分で思いどおりにできるときでも、世間に非難されたくない、という思いが、世界中のどの社会よりも強い社会かもしれない。
4 したがって、組織を動かすときは、同じ目的、価値観を持った人を選んで、あとは任せるしかない、というのが一般的な模範解答となろう。
5 しかし、その模範解答には罠があり、組織のトップである自分の、目的や価値観や趣味は、実は変わりやすく、しかも、それが自分にも事前には予測できない。いつ変わるかわからないのに、何度でも変わる。これは、私は強くそう思っている。
6 したがって、私個人の解答としては、組織のトップになったら、その組織の構成員は、本当に信頼できる人、あるいは、非常に能力の高い人、見識の高い人を選ぶ。自分と意見や価値観が異なっていても、そこは諦めて、絶対的な能力、人格に優れた人を選び、完全に任せる。あとは、天に運命を委ねる。これが、私は組織のトップのあり方だと思う。それで、組織がうまくいかない、世間から全否定されてしまった場合は、責任を取って辞める。そう腹をくくってやるしかない。どうせ、世の中、99.999999%のことは、自分の意思決定すら、自分の思うようにはならないのだから。

以上がケーススタディだ。さて、日銀の金融政策は、今後、どうなっていくのであろうか?「Stay tuned. You will see.」(「チャンネルはそのままで。そうすればわかりますよ。お楽しみに」)である。

(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースなどを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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