さらに、走行用バッテリーに蓄えた電力を家電などに給電する「V2L(ビークル・トゥ・ロード)」や、建物へ給電する「V2H(ビークル・トゥ・ホーム)」にも対応。車中泊やキャンプなどのアウトドア・レジャーはもちろん、停電や災害時の非常用電源としても活用できる。単に「走るためのクルマ」にとどまらず、電気を持ち運べることもEVならではの大きな魅力だといえる。
一方で、日本ではキアというブランドに、まだなじみが薄いのも事実だ。キアはヒョンデ・モーター・グループ傘下の自動車メーカーで、北米や欧州などでは幅広く展開している。日本でもかつて販売していたが一度撤退。今回、日本での販売を再び本格化させるなか、PV5が国内市場でどのように受け入れられるのかも、今後の注目点となりそうだ。
キャンピングカーのベース車として
そして、PV5に期待を寄せるキャンピングカー業界にとっては、別の意味でも注目度が高い。キャンピングカーのベース車として高い人気を誇るハイエースは、近年、新車の納期遅延などにより、注文を受けても車両を確保できず、キャンピングカーを製作できないケースもある。そんななか、ハイエースに近い車格を持ち、広い室内空間と大容量バッテリーを備えるPV5パッセンジャーは、新たなベース車の候補となり得る。
もちろん、EVならではの航続距離や充電環境、車両価格、そして日本での販売・サービス網など、今後の普及に向けて見極めるべき点もある。それでも、広い室内を生かした車中泊と、電力を活用できるEVならではの機能を組み合わせたPV5パッセンジャーは、これまでのキャンピングカーとは異なるクルマ旅のスタイルを提案する存在といえる。
果たしてPV5パッセンジャーは、キャンピングカーの新たな定番ベース車となるのか。今後の展開が気になる1台だ。


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