2つ目は、駅付近に幹線道路が通っていないことだ。九品仏駅は目黒通りと環状8号線に挟まれたエリアの真ん中に位置している。
駅近くには等々力通りが走っているが片側一車線で、通行量の多い幹線道路ではない。
一方、同じ世田谷区内で市街地再開発事業が行われた三軒茶屋や二子玉川では駅の目の前に幹線道路や地区幹線道路が存在する。二子玉川駅前には、片側二車線の国道246号が通っている。加えて東急田園都市線と大井町線の2路線が乗り入れており、電車の面でも交通拠点性が高い。
近すぎる自由が丘
3つ目の理由は、一大商業地として栄える自由が丘に隣接していることである。
浄真寺付近から、かつての九品仏川が暗渠化・整備された九品仏川緑道を歩くと低層の住宅が並ぶ景色が続き、自由が丘に近づくと店舗が増えてくる。歩いてわずか5分くらいの距離である。
「自由が丘」はもう随分と前からおしゃれな街といったイメージが定着しているが、東横線が部分開通した1927(昭和2)年当時の駅名は九品仏駅だった。
大井町線の開通に伴い、より九品仏浄真寺に近い現在の九品仏駅が新設されることになったため、地名に合わせて衾(ふすま)駅に変更される予定だった。しかし住民の要望で、自由ヶ丘駅に変更された。自由教育者の手塚岸衛氏が開校した自由ヶ丘学園にちなんだものだ。1932(昭和7)年に地名も自由ヶ丘となった。


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