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ライフ #“聖地”巡礼 あの名作の舞台地を訪ねて

映画『八つ墓村』新作公開で再注目…「田治見家」「八つ墓明神」など横溝ミステリーが《岡山県で撮影され続ける》ワケ

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八つ墓村
横溝ミステリーの金字塔『八つ墓村』新作映画の公開で、再注目されている歴代ロケ地(写真:Ⓒ2026「八つ墓村」製作委員会 ⒸYokomizo Seishi/KADOKAWA)
  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
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まず、誰もが認める『八つ墓村』の聖地といえば、岡山県西部・備中エリアの高梁市にある「広兼邸」でしょう。作中に登場する名家「田治見家」として、歴代の映画・ドラマに登場しています。

特に1977年公開の松竹映画(野村芳太郎監督、渥美清さん主演)、1996年公開の東宝映画(市川崑監督、豊川悦司さん主演)、そして2004年放送のフジテレビドラマ(星護監督、稲垣吾郎さん主演)の3作品でも、そのシーンは印象的です。

まるで城郭のような石垣に囲まれた「広兼邸」(写真:筆者撮影)
もちろん本作『八つ墓村』にも「田治見家」として登場しています(写真:Ⓒ2026「八つ墓村」製作委員会 ⒸYokomizo Seishi/KADOKAWA)

聖地「広兼邸」で行われた、大規模ロケーション撮影の全容

広兼邸は、周辺の銅山(小泉銅山)とローハ(ベンガラの原料)の製造で巨万の富を築いた庄屋の邸宅だった場所。2581㎡の敷地内に、美しい建築の楼門をはじめ、2階建ての母屋、土蔵3棟、長屋などの建物を有しています。

庭園には、当時としては珍しかった「水琴窟(すいきんくつ)」があり(現在も使用可能)、当時の裕福な暮らしぶりがうかがえます。丘の上にある邸宅は、堂々たる石垣を構えた、山城のような建築物です。本作でも、企画段階から広兼邸でのロケは必須条件だったとのことで、クレーンを使った圧倒的なスケールで撮影されました。

赤い石州瓦(せきしゅうがわら)が特徴的な楼門には、見張り小屋が設置されていました。塀には鮮やかなベンガラ色の瓦が使われています(写真:筆者撮影)
地中に埋め込んだかめの中に水滴を落とし、澄んだ反響音を楽しむという雅な水琴窟(写真:筆者撮影)

また、母屋の内外や中庭が使われたほか、屋敷に続く長い坂道は印象的なシーンとして登場しましたこちらは、幕末の土方歳三の生涯を描いた映画『燃えよ剣』(21年、原田眞人監督、岡田准一さん主演)のロケ地としても話題となり、公開当時は多くの聖地巡礼客が訪れました。

不気味な「田治見家」へと続くシーンに登場する坂道(写真:筆者撮影)
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