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「意識高い系リベラル」の罠 「多様性」を盾に特権を肯定 庶民を見下し自らを正義と信じる「新パワーエリート」の正体

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エリート層
「新パワーエリート」の暴走は、経済の実体を激しく変容させている(写真:ヒロコロ/PIXTA)

INDEX

現代のパワーエリートは、過去の身分制貴族とは一線を画す。多様性やアイデンティティ政治を武器にして自らの優位性を隠蔽し、巨大企業と結託して地域社会や小規模ビジネスを解体する「新パワーエリート」の自己欺瞞と支配構造とは。新刊『リベラリズムからの体制転換――ポストリベラルと共通善保守主義』から一部抜粋。同書著者で政治哲学者のパトリック・J・デニーン氏が解剖する。

現代エリート層を形成する「同類婚」と学歴貴族

どの時代においても人間社会には支配層が存在してきたが、現代西洋世界に君臨する支配階級は、人類史上かつてない極めて特殊な形態をとっている。

『リベラリズムからの体制転換: ポストリベラルと共通善保守主義』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら)

それが「新パワーエリート(経営者・専門職階級)」である。

かつての地主貴族や伝統的な資本家階級は、自らの血統や所有する不動産・工場といった目に見える資産を基盤としていた。

しかし、現代の新エリートは、特定の土地や地域社会に根を持たない。彼らは、リベラルな高等教育機関(トップ大学)で得た学位、専門的スキル、そして情報やデータを扱う管理能力(テクノクラシー)を自らの特権の基盤としている。

この階級の最も顕著な特徴は、自らを「世襲的な貴族制に反対する民主的で平等主義的な存在」であると固く信じ込んでいる点にある。しかし現実には、彼らは過去のあらゆる貴族制にも増して強固な「特権の自己再生産メカニズム」を確立しているのだ。

その最たるものが「選択的配偶(同類婚)」である。

トップ大学で出会った高学歴・高所得のエリート同士が結婚し、互いの社会的・経済的資本を結合させる。そして、1人か2人の子供に対して乳幼児期から膨大な私的資金を投入し、名門私立校、SAT(進学適性テスト)対策、国際ボランティア、スポーツ指導などを買い与え、親と同じエリート大学へ合格させる。

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