もうひとつ印象的だったのが、人付き合いです。元々社交的な性格の栗山さんは、「いつまでも、みんなでワイワイする時間を楽しみたい」と話します。また同年代だけでなく、自分より若い世代とも積極的に交流しています。
若い頃は、年上の人から知識や経験を教えてもらうことが多かった一方、50歳を過ぎた頃から、むしろ年下の人たちと遊ぶことが増えたそうです。
「下の世代からの知識が欲しくなるんですよ」
この言葉は、50代以降の男性にとって重要なヒントではないでしょうか。年齢や役職が上がるほど、周囲には自分に意見を言ってくれる人が少なくなります。気がつけば、会う人も同年代、話す内容も仕事や昔話ばかり。それでは、新しい情報や価値観に触れる機会は減っていきます。若々しさとは、若者の服装を真似することではありません。知らないものに興味を持ち、「それ面白いね」「教えて」と言える柔軟さなのだと思います。
「ずっとモテたい」が若さを作る
そして、印象設計の専門家として特に興味深かったのが、身だしなみに関する話でした。栗山さんは「男性からも女性からも、ずっとモテたい」と笑います。ここでいう「モテる」は、恋愛だけの話ではありません。「素敵な人だと思われたい」だから髪や服装など、身なりにはきちんと気を遣う。これは非常に大切な感覚だと私は思います。
50代以降になると、「どうせ誰も見ていないから」「この歳で格好つけても仕方がない」と、外見への関心を手放してしまう人もいます。しかし、人からどう見えるかを意識することは、若作りとは違います。髪を定期的に整える。歯をきれいに保つ。清潔感のある服を着る。背筋を伸ばす。こうした小さな積み重ねには、その人自身の「まだ社会と関わっていたい」「人に会いたい」という意欲が表れます。
身だしなみとは、他人のためだけに整えるものではありません。自分自身の社会に対する姿勢が、外側に表れたものでもあるのです。


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