AIプロジェクトの問いは、3つの段階に分かれる
AI導入の検討は、自社の業務のどこが詰まっているかを探すところから始まるのが普通です。どの工程に人手がかかりすぎているか、どこで手戻りが発生しているか。
しかし、AIプロジェクトの出発点にある問いは、おおまかに3つの段階に分かれます。
もっとも着手しやすいのは「自社の業務プロセスの中で、AIで突破できるボトルネックはどこか」という問いです。次に「AIでプロセス全体の構造ごと変えられないか」という問いがあり、その先に、何を売るか、誰に売るか、どの市場で戦うかという事業構造そのものを問い直す段階があります。
問いの段階が変われば、得られる成果の大きさも変わります。そして、この問いの質を高められるかどうかは、経営とプロジェクトチームの対話の質にかかっています。技術者だけで閉じた検討からは、事業インパクトのある問いは生まれにくい。同様に、経営者だけの議論からは、技術的に実現可能な問いは立ちにくい。どちらか一方に寄った検討からは、どこまで行っても1つめの問いしか出てきません。
ここで、ある製造テック企業の事例を紹介します。この企業がAIを向けた先は、自社の現場ではありませんでした。顧客の現場です。



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