4つのプロジェクトの型
なぜこれほど失敗するのでしょうか。整理するのに役立つのが、What(何をやるか)とHow(どうやるか)という2つの軸です。
Whatとは、そのプロジェクトが生み出そうとしているビジネス上の価値のことで、事前に明確に定義できるのか、走りながら見つけていくしかないのかで分かれます。一方のHowは、その価値を実現するための技術的手段です。すでに確立されていて実装の問題として扱えるのか、試してみるまで実現の可否が分からないのかで分かれます。
この2つを不確実性の高低で組み合わせると、プロジェクトは大きく4つの型に分かれます。
1つめは、WhatもHowも安定している型です。従来のITシステム開発が典型で、何を作るかが要件として定まっており、それをどう作るかも技術的に見通せます。だからこそ、要件定義から設計、開発、テストへと後戻りせずに工程を確定させていくウォーターフォール型が、長く王道の進め方として機能してきました。
2つめは、Whatだけが揺れる型です。WEBサービスやアプリの開発が近く、どの機能が本当にユーザーに受け入れられるかは事前には分かりません。ただし「この機能を作る」と決めた瞬間、それをどう実装するかはおおむね見えています。短いサイクルで作っては試し、軌道修正を重ねるアジャイル型が力を発揮するのは、Howが安定しているからです。
3つめは、逆にHowだけが揺れる型で、新薬開発のような研究開発がこれにあたります。「この病気に効く薬を作る」というゴールは疑いようがなく、動かしません。動かさないからこそ、到達手段だけを探索し続けることができます。



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