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政治・経済・投資 #ベッセント円高の衝撃

かつてイングランド銀行を叩きのめしたベッセント米財務長官が〈胴元に逆らうな〉発言で導く円高に正当性はあるのか

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為替介入と牽制発言で7月末の1ドル163円から1ドル150円台まで円高に
  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
※本記事は2026年9月13日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

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9月8日のアメリカ時間、ベッセント米財務長官が「私には情報面で優位性がある」「今は私が胴元(house)だ」「望むなら私と反対に賭けてみろ」と立て続けに強い語気で円売りを牽制したことが話題になった。

ベッセント財務長官がどのような情報を持ち、どのような対策を打とうとしているのか。筆者には知る由もない。しかし、これが「胴元と勝負しても無駄だから止めろ」という趣旨だとすれば、ベッセント財務長官の発言としては意外である。

というのも、ほかならぬベッセント財務長官自身が胴元であるイングランド銀行(BOE)をポンド売りで屈服させたという成功体験を持っているからだ。

ジョージ・ソロスの「ポンド売り」実働部隊だった

通称ブラック・ウェンズデーとして知られる1992年9月16日(水曜日)、BOEはまさに胴元として、巨額のポンド買い介入と大幅な利上げによって為替防衛を図ったものの、猛烈なポンド売りの圧力に耐えきれず、最終的に欧州為替相場メカニズム(ERM)からの離脱を余儀なくされた。

金融史でERM危機(もしくはポンド危機)と呼ばれるショックである。ファンダメンタルズと乖離した経済・金融情勢は維持不可能という事実を明示した代表的な事例だろう。

これを主導したのがジョージ・ソロス率いるクォンタム・ファンドであり、ポンド売りを実行したのが当時、同ファンドに在籍していたベッセント財務長官であった。

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