地道な活動を続け、ドラマを中心に俳優の仕事は増えていった。『4分間のマリーゴールド』(19年、TBS系)、『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(23年、テレビ朝日系)、『院内警察』(24年、フジテレビ系)など、次々と人気ドラマに出演する。
役づくりを評価され、やりがいは大きかった。一方で、仕事に取り組むたびに、実力不足を痛感する場面も少なくなかった。
「ドラマ撮影中は毎日現場に通い、モニターもチェックしていました。でも、実際に完成した作品を観ると、自分がイメージしていた姿と違うと感じることも……。作品の中で、どんなふうに映っているのかを知るのがとても怖かったです。キャリアを重ねるたびに迷いは深まっていきました」
トップ俳優との決定的な「熱量の差」
自分は演劇に対して努力を重ね、情熱を持っていると信じて疑わなかった。けれど、主演クラスの俳優たちと一緒に仕事をすると、その熱量に圧倒されたという。
「トップ俳優さんたちは24時間演劇のことを考え、のめり込んでいました。自分だって同じように頑張っているつもりでしたが、彼らは、人生すべてを芝居に捧げているかのようで……。
この人たちと同じレベルで芝居に熱中できているんだろうか……と自問自答してしまうほどでした。本当は、絶対にかなわないと気づいてはいたのですが、現役時代は自分も頑張っているんだと必死に言い聞かせていました」


※ログイン後、コメント入力が可能です。