グーグルやフェイスブックは、当初の理念から離れた広告企業になり、個人の関心をつかんで追いかけていくやり方は監視資本主義だと批判されています。
それがグーグルやフェイスブックの大儲けの裏側にあることであり、広告というもののイメージを完全に破壊させたのがこの2社の「悪業」だったとも言えるのです。
理念をとるか、資金をとるか
AI企業のオープンAIやアンソロピックもそろそろ上場するだろうと言われていて、市場の期待が高まっています。
2026年の6月にスペースXがナスダックに上場したとき、CEOのイーロン・マスクの資産が1兆ドルを突破して、世界初のトリリオネア(兆万長者)が誕生したと騒がれていました。
オープンAIやアンソロピックにも、それくらいの巨額のお金が流れ込んでいく可能性があります。そうした状況で両社が、今持っている理念を維持できるかどうかが瀬戸際のところに来ています。
2026年2月に始まったイラン戦争では、アメリカ軍とイスラエル軍がピンポイント爆撃をして、イランの最高指導者ハメネイ師と数十人の軍幹部をあっという間に殺害しました。
アメリカによるこの緻密な攻撃がAIに基づいて行われたというのは有名な話です。
これにはアンソロピックの生成AIが使われたと報じられ、アンソロピックは自社製品が軍事利用されたことに強く反発しました。アンソロピックには、殺人の道具として製品を使われたくないという理念があるからです。
するとトランプ政権がアンソロピックを「自国の脅威」のリストに入れ、ライバルであるオープンAIと契約を結び直したりしました。
そもそも、対イランの軍事作戦のデータの基盤をつくっていたのがパランティアという会社で、この会社の創業者が、トランプ寄りというか強硬な右派として有名なピーター・ティールです。
ティールはシリコンバレーの勢力図をかたちづくったと言われるほどに有名な人物で、早くからトランプ氏を支持していました。シリコンバレーが軍事的な方向にどんどん傾いてきている状況にあるとも言えます。
2017年ころ、まだアメリカがイラクやシリアで過激派組織に対する掃討作戦をしていたころですが、ドローンが撮影した映像データをAIを使って解析しようという動きがありました。


※ログイン後、コメント入力が可能です。