――「先生のワクワク」はどのように支えていきますか。次期学習指導要領では授業時数の柔軟化や学校裁量の拡大も検討されていますが、追い風になるでしょうか。
授業時数の柔軟化や学校裁量の拡大は、文部科学省の英断であり、現場への信頼の表れだと受け止めています。その時間をどう使うかは、これから先生方を含めて議論していきますが、個人的には、先生が勤務時間内に学び合い、授業について対話したり教材研究をしたりする時間に充てられるといいと思っています。先生の学びが変わることが、学校の変化につながるからです。管理職の力が問われる部分ですが、いろんなチャレンジが出てくるといいなと思います。
そのためにも、教育委員会が先生にとって「困ったら相談できる仲間」であることが大切です。業務を効率化しても、授業がしんどければ幸せにはなれません。先生が元気になるのは、実践を通じて目の前で子どもの変化が見えたときです。余白を生み出すとともに、実践を磨く学びの機会を生み出すことも、重要な働き方改革だと思っています。
学校は「民主主義のお稽古」をする場
――これからの公立学校と教員には、どのような役割が求められますか。
私は以前から、学校は「民主主義のお稽古」をする場だと思っています。とくに公立学校には、考え方も背景も違う人が集まります。トラブルが起きても、どう乗り越えればみんなが幸せになれるかを試行錯誤する。そこに価値があります。AIが知識を教えてくれる時代には、より身体を通した学びの価値が求められると思います。
教員の役割は、子どもが問いを立て、学びをつくるプロセスに伴走することです。そして、先生自身がワクワクしながら学び続ける。その姿を見せること自体が、子どもにとって大きな教育になると思います。
――真鶴町での実践を、今後の公教育にどうつなげたいですか。
小さな自治体でも、子どもや先生、地域の人たちが対話を重ね、地域に合った学校をつくることができる。そのプロセスや知恵を共有し、「公教育はまだまだ可能性がある」という希望を示していきたいです。
※新校舎のパースはすべて基本設計時点のもの


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