むしろ、自分が先に説明して、それを採点してもらう、というスタンスです。「教える側」に回った瞬間、人は自分の理解の浅さに気づきます。その気づきが、本物の理解への近道なのです。
「一問一答」で終わらせるのが、いちばんもったいない
AIに対して「1回の質問」の質を上げる方法はご理解いただけたのではないかと思います。ただ、AIの本領は、「1問目」ではなく「2問目以降」にあります。本稿の最後では、質問を重ねてAIと「対話」することにより、理解を深める方法をご紹介します。
東大生がAIをうまく使えている理由の1つは、AIを「検索エンジン」ではなく、「対話相手」として見ているからです。
1つ答えが返ってきても、そこで終わらせず、質問を重ねます。「もう少し具体的に」「別の例で」「反対の立場ならどう考える?」「もし条件が変わったら?」というふうに、追加で質問を重ねていく。会話を続けるほど、AIの答えは深くなり、自分の理解も立体的になっていきます。
考えてみれば、これは人間同士の対話と同じです。先生でも、上司でも、友人でも、「もう一歩深い話」に連れていってくれる相手に出会ったら「いい話し相手だな」と思うでしょう。AIも同じで、こちらが対話を続ければ続けるほど、引き出しを開けて返してくれます。
「1度聞いて満足する」では、AIは検索エンジンと変わりません。「対話を続けて深める」と決めた瞬間、AIは「自分の思考を育ててくれるパートナー」に変わります。AIに何かを聞いたら、必ず「もう一歩深い質問」を3回重ねるクセをつけましょう。
たとえば、AI に「マーケティングの4P(Product・Price・Place・Promotion)とは何か」を聞いたとします。
1つ目の答えが返ってきたら、そこで止めずに、「では、4Pの中でいちばん見落とされがちなのはどれですか?」と聞いてみます。次の答えが来たら、「その失敗例を、具体的な企業の話で教えてください」と聞いてみます。さらに、「もし私が個人事業主だったら、その教訓をどう活かせますか?」と聞いてみるのです。「もう一歩」を3回重ねる。それだけで、AIは思考を深める最強のパートナーになります。



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