5割〜7割(だいたい6割)を目指す人は、前から順番に解くのが正解です。共通テストの英語は、大問の前半ほど易しく、後半ほど文章量が増えて難しくなる構造です。前から確実に拾っていけば、6割は取れるように設計されています。わざわざ順番をいじる必要はありません。
では、7割〜9割(だいたい8割)を狙う人はどうか。ここが面白いところで、この層は前から解かないほうがいいのです。なぜなら、8割を取るには後半の難しい大問にも時間を残さなければならないからです。前から順に解いていると、終盤の配点の大きい長文で時間切れになる。「自分はこのタイプの大問が苦手だから、先にそこを潰す」「この大問は得意だから後に回す」。そういう解く順番の戦略を、本番前に完成させておく必要があるのです。
さらに興味深いのは、9割以上を狙う人です。この層は、また逆に前から順番に解いてよくなります。9割取るということは、ほぼ全問を正解するということ。どこかを捨てる戦略がそもそも不要だからです。前から解いても解き切れる処理速度を、鍛え上げておかなければならない。
このように、同じ英語という科目を受けているのに、目標点が違うだけで、正解となる行動が真逆になる。これが共通テストの難しさなのです。
「5割の壁」「7割の壁」「9割の壁」
もう少し詳しく書くと、私たちは共通テストには「5割の壁」「7割の壁」「9割の壁」があると考えています。
5割の壁を越えるために必要なのは、難しい問題を時間をかけて完璧に解く力ではありません。限られた時間で必要な情報を読み取り、根拠を持って選択肢を選び、最後まで解き切る力です。まず「完走する」こと。これだけで5割は見えてきます。
7割の壁を越えるには、難問に手を広げるのではなく、資料の拾い方や時間配分まで含めた「実戦力」を固めることが必要です。間違えた問題を「知識不足なのか」「読み間違えなのか」「時間不足なのか」に分けて分析し、標準問題を確実に処理する精度を上げていく。7割は「量」ではなく「設計」の点数です。


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