団地に寮が生まれて7年目を迎えた。
「学生たちが社会に出ていくまでの“ラーニングゾーン”として、団地はすごく機能していますし、教育力もあると思います。ここで生活しながら、社会人になったときに自立して生活できる力を身につけてほしいです」(大森監督)
大森監督は、寮生活や地域活動がある程度形になった今を「第2フェーズ」と捉える。「これから何をしていくか」を考える新たな段階に入ったと語る。
サッカー部は現在、関東大学サッカーリーグ2部で戦っている。卒業後にプロへ進む選手もいる。団地の大学連携の取り組みは、大きく広がりを見せている。
こうした活動は外部からも評価されている。2026年、竹山団地のプロジェクトは「第12回 横浜・人・まち・デザイン賞」の地域まちづくり部門を受賞。公社、神奈川大学、NPO法人KUSCの3者が受賞し、竹山連合自治会が支援賞に選ばれた。
中長期で維持していくために
公社が直接所有・管理する賃貸住宅は、竹山団地全体の1割ほどにあたる約290戸。商店街の一部店舗や駐車場なども管理する。住民の中には今も「公社の団地」という意識が残っているという。
「連合自治会との接点もずっと持ち続けてきました。経営計画にも『団地再生』という言葉が入り、高齢化やコミュニティの希薄化といった課題にも、公社として取り組むようになっています」(水上さん)
さらに、取り組みを続けるには、事業として成り立つ仕組みも必要になる。
「地域のためになる取り組みでも、事業として続かなければ中長期では維持できません。竹山では、空いていた賃貸住宅が寮のように使われ、店舗にも新たな利用が生まれて賃料収入がきちんと発生しています。その原動力になっている学生たちが地域にも入っていき、さまざまな効果や価値が波及していく。経済合理性と公益性、今後の環境変化にも柔軟に対応しながら、その両輪を生み続ける形にしていくことがこれからも大事だと思っています」(水上さん)
風光明媚なセンター地区を持つ竹山団地。公社と神奈川大学、住民、NPOの関係が噛み合い、取り組みはここまで広がってきた。公社団地のユニークな大学連携は、まだまだ進化していきそうだ。


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