有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス

1着《2万9700円》なのにインバウンド客に爆売れ!…「着物アロハ」が成田空港店の"わずか1坪"で月商300万円を売る訳

9分で読める
サムライアロハ
使われなくなった着物を再生した服を販売する「サムライアロハ」(写真:サムライアロハインスタグラム(@samurai_aloha)より
  • 高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES

「訪日外国人客の着物体験がよく紹介されるように、着物に関心がある外国人は多いのですが、着付けなどのハードルは高い。着物を所有したい人からも支持されています」

外国人向けに空港に店を出せば売れるわけではない。成田空港の店は1坪のシンプルな品揃え。出店場所は、第2ターミナル 3階 ナリタ5番街の「出国審査後エリア」だ。

「私たちが海外旅行に行くときもそうですが、『空港入口→観光地→空港出口』で見れば、“入口”では生活必需品が売れます。旅行時に持参し忘れた日用品もそうですね。“観光地”では現地のお土産などの限定品が売れ、最後にお金を使うのが“出口”なのです」

余った現地通貨は帰国後の取り扱いに困るので、この出口で使う人もいるだろう。出国審査後エリアに出店したのは、そんな消費者意識を読んだ結果だった。

日本らしさがありながら、普段着やすい服であることも魅力だ(写真:筆者撮影)

「3つのC」に基づき、国籍の違う客に訴求

流行以外に、「サムライアロハ」が訴求するのは、3つの「C」だという。

「お客さまの国籍や購入傾向を分析して見えてきたのが、世界の国を『コンテンツ=Contents』『文化=Culture』『国旗の色=Color』に分けて購入心理を考えることです」

どういうことか。

「例えば日本を含むアジアは、『GUCCI』のようなブランドロゴも含めたコンテンツが好きです。欧米は、日本の風景でいえば富士山やお寺のようなカルチャーに興味を持ちます。最後のカラーは中国なら赤と黄色、中東なら緑というような国旗の色使いを好みます」

空港の渡航便でアメリカ行きが多い時間帯、中国行きが多い時間帯はこれに基づく商品を出す。国民気質も意識する。欧米人は個人主義なので自分用以外の「お土産爆買い」はほとんどしない。一方、大家族主義や血縁関係も大切にするアジア人は、家族や親戚に渡すための爆買いが期待できるという。

青系の色合いや文化的なデザインはアメリカ人が好むという(写真:筆者撮影)

実店舗以外にEC販売も行うが、越境ECの販売価格は「199ドル/199ユーロ」(本稿執筆時の為替で換算すると約3万1690円/約3万6550円)に統一。関税が発生する200ドル/200ユーロ未満に抑え、「送料無料」も打ち出して購入時のハードルを下げた。

5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数