「家にいると、どうしても“病人の自分”を意識するんです。でも、踊っている時は病人ではなく“一人の表現者”になれる。実際に世界大会にも出場して、10時間を超えるフライトを乗り越えられたこと、世界の選手たちと同じ舞台で踊り切ったこと。成績はまだまだだけど、すべての経験が大きな自信につながりました」
幼少期から体を動かすことが大好きだった梅津さん。2度の昏睡状態から復活した彼女にとって、パラダンスはもはやただの運動ではなくなっていた。自分自身を取り戻し、人生を前へ進めるための「潤滑油」のような存在になっていったのだ。
難病にかかったからって人生終わりではない
「傍から見たら、もしかしたら私はものすごくポジティブな人間に見えるのかもしれません。でも実際は、決してそんなことはなくて。生きる意味を見失ったこともあるし、何度も絶望しました。最近だって、すごく落ち込むこともあった。それでも今は、自分が病気になったことは“人生の終わり”ではなく、“人生の通過点の一部”だと感じています」
病気によってこれまでの日常が突然失われる経験をしたからこそ、見えるようになったものもある。
自分で食事ができること。仕事ができること。誰かと笑い合えること。日々の“当たり前”の中には、数え切れないほどのささやかな幸せが詰まっている。
「その小さな幸せに気づいて、感謝する。それだけで、人生の幸福度がちょっとだけ上がるような気がして。あとは、何か夢中になれることを1つでも見つけること。没頭できることがあるって、本当に人生を豊かにしてくれると思います」


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