最後に、今回のプーチンによる北方領土入りを受け、高市早苗政権の対ロ外交に触れたい。
2月末に始まったアメリカによるイラン戦争の終結が見えない中、エネルギー確保の観点から、高市政権はロシア接近を試みた。先進7カ国(G7)が対ロ制裁で足並みをそろえる中での抜け駆け的外交だった。
親ロ派政治家である自民党の鈴木宗男参院議員が日本政府のお墨付きを得たうえで5月上旬に訪ロし、途絶えている日ロ外相会談の実現についてロシア側と協議したのだ。しかし結果的にロシア側は、日本に制裁解除ないし緩和などを求めるなど、つれない対応だったと言われる。
肘鉄食らった高市政権が取るべき姿勢とは
結果的に、こうした高市政権による対ロ接近が、プーチンの北方領土訪問という形で、ロシアから肘鉄を食らった形となったわけだ。特にこの対ロ接近を進めた官邸内の親ロ派幹部にとって、苦い結果となった。
こうなった以上、北方領土問題が再び日ロ外交のテーマに戻るのは、「プーチン後」まで待つしかないと、筆者はみる。日本政府はプーチン・ロシアが侵攻で「戦略的敗北」を喫するようウクライナや欧州と手を携えるべきである。


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