この点をホンダの販売店に尋ねると、「現時点(26年8月中旬時点)でスーパーワンの販売は好調だ。そのために納期は約9カ月に延びており、注文を入れても納車されるのは来年の4月から5月頃になる」との回答をえた。
納車が27年4月をまたぐと、補助金は27年度の申請になるため、26年度の補助金額(130万円)が交付されるとは限らない。N-ONE e:とインサイトの売れ行きはどうか。
「N-ONE e:は(25年9月の)発売直後は相応に売れたが、今はほしいお客様に行き渡り、販売も落ち着いている。インサイトは宣伝もあまり行われず、ほとんど売れていない。主にホンダの関係者が購入している」(前出の販売店)
ホンダのEVは、スーパーワンのみが好調に売れて納期を延ばし、ほかの車種は低迷している。ホンダの販売戦略の甘さが露呈したといえるだろう。
東京都なら最大90万円に補助金アップ
また、補助金の交付額も大雑把にすぎる。スーパーワンの場合、価格に占める補助金額の割合が40%近くに達するのだ。その結果、N-ONE e:との“逆転現象”が起きたり、インサイトが割高に感じるような状況になった。
さらに地域によっては、国とは別に自治体からも補助金が交付される。例えば東京都では、スーパーワンには80万円が交付され、ディーラーオプションの100V/1500W外部給電器(4万1800円)を装着すれば、交付額が90万円に増える。
国と東京都の補助金額を合計すれば220万円だから、外部給電器をオプション装着すると、このオプション価格を含めてスーパーワンが実質119万200円で手に入る。車両価格の64%が補助金で賄われるため、ユーザーの実質的な支払い額は、車両価格の36%のみだ。
スーパーワンを買いたいユーザーには非常に魅力的だが、補助金は税金を原資に交付される。クルマを所有していない人や、集合住宅に住むためにEVを購入しにくいユーザーは、スーパーワンの補助金をどのように受け止めるだろうか。


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