今なおテレビ業界の営業現場では視聴率に基づく放送収入が最重要であり、配信再生などの収入とは大きな差があるのは事実。「時代錯誤」と言われながらも視聴率報道がなくならないのは、テレビ業界のビジネスモデルに問題があることも確かでしょう。
しかし、それはテレビ業界の事情であって視聴者はほとんど気にしていないこと。ドラマのクオリティや満足度などとは別次元のことだけに、報じるとしても「数値のみにとどめ、ネガティブな臆測は書かない」「配信再生数なども併記する」などのフェアな姿勢が望まれるところです。
記事が多すぎるとアンチが増える
最後に下げ記事が報じられ、それに乗るようなコメントがSNSに書き込まれるその他の背景を挙げていきましょう。
1つ目の理由は、『VIVANT』関連の記事やコメントが多すぎること。放送終了直後の日曜22時台から次話放送の日曜21時まで、ネット上には、内容の振り返り、考察、キャストやスタッフのコメント、SNSの反響、撮影裏話などの記事が量産され、SNSにコメントが書き込まれています。
これだけあると、「多すぎる」「うんざり」といったアンチ感情が生まれやすくなります。また、ネットメディアとしても「勝ち馬に乗れ」で記事をアップしても多すぎて見てもらえるかはわからないだけに、選んでもらうために目立つことが必要。
中には、同じTBS系の「Tシャツが乾くまで」を“今期イチ”と引き合いに出して『VIVANT』を下げようとする記事もありました。まったく異なるジャンルと物語である両作の比較は不要であり、記事が多すぎることの弊害かもしれません。
2つ目の理由は、Netflixなどの有料配信ドラマと比べる人が多いこと。脚本・演出の違いを指摘する声も見られますが、これは「Tシャツが乾くまで」との比較以上に不要かつアンフェアなものでしょう。
地上波のドラマは多くの人々に向けて作るものである一方、有料配信ドラマは基本的にドラマ好きの会員に向けて制作することが可能。実際、Netflixはドラマ好きが喜ぶジャンルやテーマを見極め、クオリティにこだわって制作しています。


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