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人口32人《リアス海岸に佇む限界集落》で造る日本酒が「東大祭で飛ぶように売れた」ワケ 住民と東大生が挑んだ事業の全容

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リアス海岸の一角に位置する限界集落の住民たちとの奮闘劇を東大生が振り返ります(写真:筆者撮影)
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私は、NPO法人のホームページや、実際の販売会の様子を一通り見て、「この日本酒おすすめです!フルーティーで飲みやすい日本酒ですよ〜」とアピールする謳い文句に疑問を持ちました。クローズアップすべきは他の側面ではないかと思ったのです。

そこで「限界集落の住民が自ら耕作放棄地を復活させて作った日本酒」として売ってみたらどうなるだろうと考えました。

このコンセプトをもとに東京でのPRを実施した結果、もともと1年で30本程度しかなかった関東圏での販売が、年に100本を超えるまでになりました。

さらに、私が所属する東大の文化祭でも販売したところ、紙コップでの提供で約500杯が完売。想像を上回る大盛況となりました。

お酒のボトルです(写真:筆者撮影)

「地域活性化」のために求められることとは?

当時あったのが「そんなことがアピールになるわけないんじゃないか」という声や「自虐的な売り方はいかがなものだろうか」という懸念の声です。

私は地域活性化における大きな課題の一つとして、この点が挙げられると考えています。住んでいる人には自分のまちの風景が当たり前なので、それが珍しく価値があるものであるとは考えないのです。

価値は「異なるところ」に発生します。たとえば、道行竈の人たちが当たり前だと思っている住民同士の交流だって、都心に住む人にとっては価値になり得ます。

そしてもう一つ大切なのが信頼関係を築くことです。先ほど示したような「異論」や「葛藤」を受け入れながら、お互いが納得する形でプロジェクトを進めていくことも求められます。

こちらが思うことを一方的に言うのでは、うまくいかないですし、こちらの意見が全く通らない状態もうまくいきません。お互いの信頼を築いた上で、一回やってみよう、チャレンジしてみようと言えるようになることこそが、「地方を元気にする」ための近道なのです。

同日公開の別記事では「平家の子孫が暮らす集落の歴史と祭りの復活」を詳報しています。

《道行竈の歴史記事を読む→→》「平家の子孫が暮らす限界集落」400年続く"古文書と宝物"継承の祭りが復活、集落の消滅危機を前に探る復興の糸口とは

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