――「言いたい放題な家庭」も「あえて失敗させる」も、結局は同じことを言っているんですね。子どもを、一人の人間として信じている。
市野瀬:まさにそうなんです。信じる、というのは、放置することでも、甘やかすことでもない。「この子はこの子の人生を生きられる」って腹をくくることなんです。
東大に受かることが正解?
――最後に、この記事を読んでくださっている親御さんに、メッセージをいただけますか?
市野瀬:はい。私がお伝えしたいのは、たった一つで、「常識を疑ってほしい」ということです。
――常識を疑う。
市野瀬:はい。「東大に受かることが正解」「いい成績を取ることが正解」――そういう常識を、いったん疑ってほしい。合格という結果ではなく、子どもの気持ちに目を向けてほしいんです。
――結果ではなく、気持ちに。
市野瀬:はい。「押してダメなら引いてみな」って、昔からよく言うじゃないですか。あれ、本当なんですよ。子どもが動かない時、多くの親御さんは「もっと押さなきゃ」と思ってしまう。でも、逆なんです。引いた時に、初めて子どもは自分の足で立ち上がるんです。
――今日は、本当にありがとうございました。
市野瀬:ありがとうございました。


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