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キャリア・教育

【東大入試で見えた「かなり優秀な人」の限界】「ただ分析できる人」と「自分で決断できる人」を分ける"思考の決定的差"

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試験を受ける学生
東大入試を題材に、実際の解答を比較しながらその深層に迫ります(写真:kapinon/PIXTA)
  • 相川 秀希 サマデイグループCEO/日本アドミッションオフィサー協会理事長/AO館(中高一貫AO推薦合格指導館Since1988)主宰者
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この記事の前編で「38点の解答(不合格)」を解説したので、次に「65点の解答(惜しいけど不合格)」の解説に移ります

合格ラインの70点には届かないけれど、表現も美しいですし、「人間らしさ」にも触れ、かなり優秀な人材に見えますが、何が足りないのでしょうか?

「65点(惜しい)解答」に足りないのは「当事者意識」

【65点 合格ラインに一歩届かない 惜しい解答】
In our pursuit of perfection, we often lose what makes us human. A mistake may embarrass us, but it also connects us with others who stumble and get back up. Machines can calculate, but theyʼll never know hesitation or courage. To me, imperfection isnʼt an error—itʼs a gentle reminder that beauty lives where control fades and life takes over. 
【解答の和訳】
私たちは完璧を追い求めるあまり、人間らしさの温もりを消してしまうことがあります。失敗は私たちを恥ずかしがらせるかもしれませんが、それは同じように失敗し再挑戦する他者とのつながりでもあります。機械は計算できますが、ためらいや勇気は感じません。私にとって不完全さは誤りではなく、「支配が終わるところで美が静かに息づき、そこから生命が始まる」と思い出させる存在です。

この解答は非常に知的です。会議で言えば、市場分析やトレンド解説が抜群にうまいタイプです。

しかし、決定的に欠けているのがオーナーシップ、「当事者意識」です。

「当事者意識」、つまり「自分ごと」として問いを捉えられていないということです。解答者は「不完全さは、〜を思い出させる存在」と、どこか客観的に、評論家として語っています。

「いいことを言ってるけど、じゃあ、あなたはどうするの?」という問いに対する答えがない

つまり「分析」はできるけれど、「決断」をしていないということです。

綺麗な言葉で「安全圏」から解説しているだけでは、人の心も、ビジネスも動きません。この評価をもう一段引き上げ、「この人の考えをもっと聞いてみたい」と思わせるには、そこから一歩踏み出す「覚悟」が必要です。

これから答えのない世界に出ていく中で、ただ状況を綺麗に描写するだけでなく、「私はこう考える」「私はあえてこっちへ行く」という自分の意志を示せるか。その「主体性の有無」こそが、65点の壁を突破する最後の鍵になる……ということです。

私は、この問いには英語力だけでなく、リーダーにも通じる「主体性」が表れると考えています。

この解答は、非常に惜しいですが、あくまで「上手な観察日記」止まり。ここから合格ラインを突破するには、他人事ではない「私の言葉」が必要だったわけです。

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