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高市首相から、市場から、アメリカから……「いじめ」を受ける日銀が「四面楚歌」を脱する「たった1つの正しい方法」とは何か

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圧力にさらされる日銀。どうすればいいのだろうか(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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一方、市場はやっかいだ。政治はかかわらないことにすれば、それでいい。精神的にしんどいが、本質的な仕事、金融市場のコントロールとは関係ない。しかし、市場はそうはいかない。駄々をこねた場合、市場を荒れさせて仕返しをしてくる。

これは愛する家族を人質に取られたようなものであるが、人質を取られたときに、それが愛する人であればあるほど、弱みを見せたら負けである。腹をくくって、正々堂々、正面から向き合い勝負するしかない。だから、市場がどんなに荒れても、落ち着くまで、こちらが、そして家族、いや市場が返り血を浴びて、多少の被害を受けても、筋を通し、正しいことをやり続けるしかない。そうしないと、家族も市場も死んでしまう。ゼロ金利、量的緩和、異次元緩和で、市場は死にかけた。しかし、何とか、正常化の局面に入れた。死は免れたのだ。そうなれば、もう、正しいことを、多少の出血は甘受して、完全な正常化に向かうしかない。

実は、日銀が政治の次に苦手なのは、世間様だ。世間に怒られる、非難されるのに耐えられない。しかし、世間も、メディアも「自分たちは弱いものの味方だ」という自己認識にいるのに、なぜか、一見、公的組織で強く見えるのか、「お上」の社会の中での弱者を攻め立てる。何かが起きれば、日銀のせいにする。

しかし、それは、一種の一時的な流行、流行しているスケープゴートだ。正しいことを続けていれば、流行は移っていく。彼らは飽きる。だから、財務省から日銀にターゲットが移ったが(依然両方かもしれないが)、正しいことを続けていれば、彼らは次のターゲットに移る。それまでの我慢だが、我慢の仕方としては、徹底して正しいことをする。それが、攻撃、非難、スケープゴートの流行を最短期間で終了させる唯一の方法だ。下手にもがいたり、小細工したり、媚びたりすると、要は、いじめだから、彼らは調子に乗って、面白がり、いじめを続ける。長引くだけだ。正しいことを淡々とするしかない。

ただ正しいことをすれば迷わなくなり、組織も強くなる

こうしてみると、一見、四面楚歌、八方ふさがりに見えたが、実は、解決策、打開策は簡単だった。ただ正しいことをする。それだけだ。さらにいいのは、それ以外の道がないから、選択の余地がない、ということだ。迷いようがない。そして、やることは、正しいことだ。開き直れば、迷うことがまったくないのだ。窮地に追い込まれたときの最大の強みが、ここで発揮できるのである。

迷いがいったんなくなれば、組織はまとまる。強くない組織でも強くなる。まさに、クラスでいじめられたときに、抜け出す道は、正しいことをやり続けるしかないのと同じだ。大事なことは、つぶれないことだ。やり抜くことだ。いじめられっ子よりも、日銀は強力な法律に守られている。金融政策という絶対的に必要で重要なことがやるべきことであり、武器として持っている。何も怖くないのだ。

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