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高市首相から、市場から、アメリカから……「いじめ」を受ける日銀が「四面楚歌」を脱する「たった1つの正しい方法」とは何か

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圧力にさらされる日銀。どうすればいいのだろうか(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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正しいことを行い続けるしかない。

日銀は確かに弱い。特に政治的圧力、世間の非難、単に、だれかに「おこられる」ことに弱い。だから、記者会見でも、責められないように、ひたすら揚げ足を取られないような説明を慎重に練り上げる。だが、誰の心も打たないから、誰も愛を持って味方になってくれない。

そういう組織なのに、政治的な経験も少ないまま、強力な法律的独立性を得てしまった。いままで、ただの弱っちい、ひ弱な秀才と思っていた奴が、急に、武器を持って、正しいことを一生懸命やりだしたから、周りの凡人のクラスメイトは驚き、恐れた。

となれば、凡人たちとしては、もちろん、やっつけたいところだが、強力な法律という武器を持っている。法制度に守られ、手続き的にも、組織の独立性も担保されている。「カタギ(堅気)」には手を出せないが、違法な手段に訴えるわけにもいかない。必然的に、いじめ倒すことになる。これが日銀の現在地点だ。

日銀がとれる「たった1つの方法」とは

この苦境からどう抜け出すか。

目先、最も厳しいのは、政治的権力からくるいじめである。賢く政治的に立ち回って、この圧力からうまく身をかわす、いじめられないように、目立たないようにするか?

できっこない。

相手は、まじめな金融の見張り番に、そんなにまじめにやらずに、「緩和をもうちょっと続ければいいじゃないか」、と毎月言い続ける。しまいには、「緩和止めたらどうなるかわかっているよね?」と脅し始める。一方で、違法なことももとめてくる。「君は、力あるんだから、ちょっとはその力を貸してよ。国債もっと買って」、などと違法なことを、「解釈によっては違法じゃないからさ、大丈夫だよ」、などと言って、違法な悪に手を染めさせようとする。こちらも、そのうち、もっと脅しが入ってくるだろう。

この圧力をうまくかわせるぐらいなら、そもそも、こんなところまで、追い込まれるわけがない。株を買うなどという謎の行動までとるはずがないし、やけくそになって、事実上国債の半分を「買い占める」こともない。たった、政治力がないだけで、違法ではない範囲で、これまでにとんでもないことをしでかしてしまったのだ。

どうせ、うまく政治的にはうまく立ち回れないから、方法は1つ。政治的には行動しない。そう決めるしかない。「政治は苦手なんで、何もわかりません。与えられた使命を、正しく全力で一生懸命やります。それだけです」。そう常に言うしかない。企業が、総会屋が求める「みかじめ料」要求に対してとる対策などとまったく同じである。ただ、ただ、おとなしく、ただし正しいことをやり続ける。それ以外、余計なことは一切しない。それしかない。

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