「期間限定商品は既存のお客様に楽しんでいただくのと、新規のお客様に興味を持っていただくという2つの思いで取り組んでいます。毎回目的やターゲット、直近のトレンドを踏まえながら、アイデアを出し合っているんです。商品によっては、『再販してほしい』『定番化してほしい』という声が寄せられることもありますね」(児浦さん)
「辛味」を軸に、おつまみ需要を取る
現在は年に4〜5品ほどと開発ペースが速まっており、発売から2〜3週間ほどで店頭から姿を消してしまう商品も少なくない。2026年6月には「亀田の柿の種 麻辣味」が発売されたが(すでに製造終了)、唐辛子の辛味とピーナッツのマイルドな風味のバランスがよく、あっという間に一袋食べ終えてしまった。
過去には変わり種もあり、2016年に「世界ピリ辛種紀行」シリーズと題して、ブラジルの肉料理「シュラスコ」やタイ発祥の酸っぱ辛い調味料 「シラチャーソース」をイメージした商品を発売した。購入者の評価は高かったものの、味のイメージが伝わりづらく、残念ながら思ったほどの反響は得られなかったらしい。
ちなみに、2025年に湖池屋が発売した「シラチャーソース」を使ったポテトチップスは、翌年定番化するほどの人気を博している。よって、社内では「市場とのタイミングに課題があった事例」として、今なお話題に上るケースなのだそうだ。
さて、「ビールのおつまみ」として確固たる地位を築いた亀田製菓だが、近年は飲酒量の減少やノンアルコール志向が広がったことで、顧客層が高齢化しつつあった。同社はこの課題にどう向き合ってきたのか。後編では「 亀田の 柿の種」がどのようにブランドを進化させてきたのか、詳しく追っていく。

