そして、別のプロジェクトでは、とあるサービスの若年層マーケティングを担当し、学生新規会員数を前年比2倍に急伸させるなど、中山さんはビジネスにおける確かな実績を作っていった。
「ビジネスの世界には、テストのように絶対的な正解はありません。でも、チーム全員がもがきながらも努力を続けたことで、私たちなりの正解を創ることができ、クライアントの成果や広告賞という最高の結果につながったと思っています。その経験はミスコンとはまた違う、大きな達成感がありましたね」
社会人になり「世の中は正解がないことばかり」と気づいた
高校までは、勉強やスポーツ、学校内での生活など、何事においても正解が求められる。しかし、大学では研究や就活など、「正解のない環境」が徐々に当たり前になっていく。
つまり、大学は高校までの価値観をアップデートするためのリハビリ期間でもあるのだが、多くの大学生はアップデートできないまま社会に出てしまう。ゆえに、「正解のない環境」を受け入れられずに、社会から脱落していく者も少なくない。実際に、中山さんも社会人になってようやく「世の中は正解がないことばかり」だと気づいた。
だがそれは、中山さんが信じてきた「絶対的な正解の追及」を否定することでもあった。自分の価値観を自分で否定し、「正解のない環境」という新たな価値観を受け入れることには、相当な葛藤があったに違いない。場合によっては、その現実から目を背けてしまってもおかしくはない。
しかし、中山さんは「正解のない環境」を受け入れて前に進んでいる。それができたのは「ミスコンの経験があったから」だという。
「『正解のない環境』を受け入れられたのは、同じく『正解のない環境』であるミスコンに2度出場して、2度とも思うような結果にならなかった実体験があったからだと思います。もしフレキャンやミス青山でグランプリを獲って、当初志望していたメディア業界に迷わず就職していたら、『正解のない環境』の存在を理解できなかったかもしれません。そういった意味では、グランプリを獲れなくてよかったかもですね(笑)。今は、マーケティングには正解がないからこそ、答えを探すより、ターゲットにとことん向き合い、答えを創ることを肝に銘じています」

