さらに2015(平成27)年に区は「文京区景観計画」を改定し、新たに「根津景観形成重点地区」を指定している。これによって指定された根津の一部の地域で建築などを行う場合、根津の街並みと調和させる景観形成基準への適合が求められるようになった。
区としては不忍通り沿道の不燃化・建物の中高層化を進めてきた一方で、「タワマンや超高層ビルが乱立するような拠点にするのは違う」と判断したのだろう。
震災・戦災を免れ、歩く楽しさの残る街
根津は関東大震災や太平洋戦争によって焼失せず、古い街並みが残され、住民たちがその街並みを守ろうとしてきた。区の方針や不動産屋の地上げにより不忍通り沿いには中高層マンションが建ち並んだが、タワマンや超高層ビルが建ち並ぶような街にはならず、風情ある街並みが存在する。
江戸時代から続く町割りと、商店が点在する道を歩く楽しさが残っている街である。今後も建物の個別更新は行われるであろうが、その歴史が引き継がれていくことを願いたい。
東京都文京区『文京区史 巻1』1967
東京都文京区『文京区史 巻2』1968
東京都文京区『文京区史 巻3』1968
東京都文京区『文京区史 巻4』1969
東京都文京区『文京区史 巻5』1969
帝都高速度交通営団営業部『9千代田線 北千住-大手町間の沿線立地と今後の動向』1969.11
文京区都市整備部都市計画課『文京区まちづくり指針 文京アメニティルネッサンス』1987.12
森まゆみ『不思議の町・根津 ひっそりした都市空間』1992.2
森まゆみ『抱きしめる、東京 町とわたし』1993.10
文京区『文京区都市マスタープラン』1996.7
文京区『根津駅周辺地区まちづくり基本計画(概要版)』2008.3
文京区『文京区都市マスタープラン』2011.3
都市計画部『文京区景観計画』2014
文京区『文京区史』2018
文京区『文京区都市マスタープラン』2024.9

