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ライフ #日本野球の今そこにある危機

「感動をありがとう」の日本、「監督は出て行け」の韓国…W杯敗退で浮き彫りになった「敗者への向き合い方」の決定的違い

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日本と韓国の対照的な反応はなぜだったのでしょうか(写真:AFP=時事)
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球団に申請書を提出しIDカードを発給された団体、個人だけが、応援行為ができるようにした。また立ち上がっての応援やラッパ、太鼓など鳴り物を使った応援は、決められたエリアでしか認められなくなった。一方で、球団は「応援」を「リピーターを惹きつける感動コンテンツにする」ことを考え始めた。当コラムですでに紹介したが、最初にこれを考えたのは当時千葉ロッテマリーンズの執行役員・事業本部長だった荒木重雄氏だった。以後、応援団は一般の観客の「模範」となり、日本プロ野球の観客席の風景は一変した。

長年、プロ野球の観客動員は「球団の強さ」に比例していた。勝てばお客は押し寄せるが、負ければ客足は遠のく。勝っても負けても球場に来る「安定顧客」を作るために、21世紀以降、各球団は「ファンクラブ」を強化した。チケットやグッズなどの特典に加えて、CRM(顧客関係マネジメント)システムを導入し、顧客個々の嗜好や要望に応えてサービスを提供した。これによって「勝ち負けにこだわらず、チーム、選手を応援する」ファンが醸成された。

当初はチケットの先行販売が中心だったJリーグのサポータークラブも、21世紀以降はプロ野球同様、CRMを導入するなど、リピーターの獲得に重点を置いた地域密着型のマーケティングを展開するようになった。近年はプロ野球、Jリーグともに「ファン」「サポーター」は「推し活」に近い濃密な支持層になっている。21世紀以降、日本のファン、サポーターは勝っても負けても声援を惜しまない、包容力のある集団に変貌したのだ。

韓国「レッドデビルズ」の熱量と日本スポーツの「連続性」

筆者は韓国のプロ野球も年に1回程度見に行く。韓国の応援も日本に負けず劣らず熱狂的だ。近年は韓国プロ野球の観客動員も好調で、満員の試合も目立つが、数年前までは負けが込んだチームは客席に応援団がいないケースもあった。日本よりも「勝敗」へのこだわりが強いように見える。

サッカー韓国代表のサポーターは有名な「レッドデビルズ(プルグンアンマ)」だ。2002年の日韓ワールドカップでの熱烈な応援が話題になったが、彼らは単なるサポーター集団ではない。今回の敗戦に際しては洪前監督に対して「サッカー界を永遠に去らなければならない」などとする声明を出した。

この熱量には驚くしかないが、同じように「敗戦後」にチームを立て直すことを考えたときに「犯人捜し」「責任の追及」から始まる韓国に対して、日本は試合を振り返っての分析、反省から始まり、チーム再建へとすぐに前向きに取り組むことができる。プロ野球もJリーグもそうだが、こうした「連続性」こそが日本スポーツの強みではないだろうか。

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