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ビジネス #週刊「すごいベンチャー」

製造業データプラットフォームでトップシェアのキャディ・加藤CEO、「AI時代こそ物理世界が復権する」と説く理由

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2017年創業のキャディは、日経平均株価を構成する製造業メーカーの半数超を顧客にしているという(写真:編集部撮影)

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製造業のデータ活用でDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するベンチャー企業・キャディが東洋経済の「すごいベンチャー100」に登場したのは2019年のことだった。その後も成長を続け、2025年3月にはシリーズCのエクステンションラウンドにおいて91億円を調達し、累計調達額は257億円に達した。この間、事業の軸足を板金加工品の調達支援から、図面や3D CAD(コンピューター利用設計システム)のデータ基盤の提供へと移してきた。大企業による同社サービスの採用も増える中、日本の製造業にどんな可能性を見いだしているのか。加藤勇志郎CEOに聞いた。

「仕組み」の販売要望に応え事業を転換

――図面の相見積もりから創業した後、事業転換をしました。

2017年11月の創業以降、製品データを基に部品を製造して顧客に届ける、特注加工部品サービスを手がけていた。顧客から受け取ったCADや図面のデータを解析して理解し、発注先を決めてパートナー工場で作る。この一連の流れを自社のソフトウェアで管理しており、それがコア技術だった。

4~5年前から、キャディが裏側で使う仕組み自体を販売してほしい、という要望が顧客から出始めた。当社の部品事業を支えるソフトウェアを顧客に提供すれば、当たり前だが、部品事業自体の価値は薄れていく。ただ、部品事業は世界3番目ほどの規模になっており、多くの顧客や受注残を抱えていたため、すぐには撤退できなかった。1年かけて事業を統合し、ソフトウェアの提供へ移行した。現在の売り上げは100%がソフトウェアだ。

この夏には大きなアップデートを予定している。現在、キャディは自社を「製造業AIデータプラットフォーム」と呼んでいる。散在するデータを集め、解析・構造化を行い、すぐ探せる形に整えたデータ基盤がメイン製品だ。これを使えば、見積もりツールの「キャディ クオート」に設計担当者が描いた図面を入れるだけで、どこから調達すべきかが自動で判断され、ワンクリックで見積もりを比較できる。調達価格やサプライヤー、品質不良の履歴も解析・構造化ができるほか、設計部門では類似した設計の標準化や流用設計も可能だ。品質保証や製造など、さまざまな部門で使えるアプリケーションがそろっている。

加藤勇志郎(かとう・ゆうしろう)/2014年東京大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。16年同社マネージャー、製造業支援プロジェクトをリードする。17年11月にキャディを創業、代表取締役CEOを務める(写真:編集部撮影)

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