だが、改善された部分ではなく、過去のイメージばかり語られるようでは、一般のゴルフファンだけでなく、スポンサー企業にも「男子ツアーは変わっていない」という印象しか残らない。その積み重ねが、男子ツアーのブランド価値を押し下げてきた面も否定できない。
きっかけはニュージーランド
では、今回の改革はどのように始まったのか。きっかけは、ニュージーランドだった。
経済交流事業の一環で同国をたびたび訪れていた津坂氏は、ニュージーランドオープンのゴルフのプロアマに参加した。その際、石川遼などの参加プロやツアー関係者から相談を受けるかたちで、倉本氏を紹介されたという。
初めての対話は2025年1月。倉本氏は男子ツアーの現状と課題を率直に語った。
「男子プロの技術やその飛距離のすごさ、プロアマも好評となっていることをもっと発信でき、多くの方に知ってもらえれば、スポンサーも増えてくると思う」
これに津坂氏は応じた。「それなら、私たちがお手伝いできます」。その一言から、およそ1年に及ぶ検討が始まった。
津坂氏らは、ローリー・マキロイなど世界ランキング上位の多くが主戦場とし、年間賞金総額は約5億7440万ドル(約862億円・2026年)とする世界最高峰のゴルフツアーである、アメリカPGAツアーの歴史や改革のプロセスを徹底的に研究し、ツアーを支えたコンサルタントからも知見を得ながら、日本に合った新しいツアー運営のあり方を模索してきた。
その結果生まれたのが、競技管理はJGTO、ビジネスは新会社J-Tourが担うという新しい体制だった。

