じつは直近で試乗した新型CX-5で同じ後方確認をした際、Aピラーに頭をぶつけた苦い経験がある。今回、同じ身体の動きをQ3で行ったが空間が広く保たれていた。ここはドライバーの着座位置と、デザイン/安全性を高い次元でまとめなければならない設計の難しさだ。
改めてQ3の試乗を通じて筆者が気に入ったのは車内空間の設計思想だ。以下、3つに絞って解説したい。
①曲面状のディスプレイ
アウディの最新モデルでは、運転席やセンターまわりパネルに曲率をつけている。これは単なるデザイン性を高める意味もあるが、機能面での向上が著しい。外光を受けても反射が少なく表示情報の判読がすぐにでき、センターに配置された12.8インチのMMI(Multi Media Interface/ナビゲーションに加えてオーディ・ビジュアルプレーヤー、車両設定機能などをまとめ、シンプルに操作できるようにしたアウディ独自のインフォテインメントシステム)タッチディスプレイの左上(遠くなる場所)にも正しい運転姿勢のまま左手の指が届く。なお、主要コンポーネントを共有するフォルクスワーゲン「ティグアン」のディスプレイ(平面)にも角度が付けられているが、アウディのような曲面のほうが状況を問わず視認性が高い。
②新設計インテグレーテッドスイッチモジュール
アウディでは初となるステアリングコラムに電子シフト方式のレバーを配した。これはステアリングコラムにまたがるひとつのバーと、その左右に配置したスイッチ群で構成されるHMIだ。右側にギヤシフター、左側にはウインカー/ワイパー/ハイビームを配した。

