やりたいことは、いつでも、誰にでも与えられています。あとは見つけ出すだけです。10代でも、80代でも、心が動くものはいつでも生まれます。今のあなたに合う温度で、今のあなたに合うサイズで、新しい「好き」は、これから更新されていきます。
だから今の「悲しさ」が薄らいだら、何でもいいので、ちょっと探してみたらいかがですか? 「本当にやりたいもの」って、種をまいて育てて、はじめて得られるのです。
自分に自信が持てない
「これまで生きてきた分、経験も積んできたはずなのに、自信がない自分にがっかりしてしまう」
気持ちは、とても自然なものです。ただ、こんな話を聞くたびに、私は立ち止まって考えます。「自信を持つ」「自己肯定感を高める」って、そんなに必要なことなんだろうか、と。
もしかしたら悩みの入口そのものが、少しズレているのかもしれません。
自己肯定感が高い人というと、「自分が好きで、自信に満ちあふれている人」を想像しがちです。でも、現実にはそんな人はほとんどいません。もし「私は自己肯定感が高いです」「自分に自信があります」と言い切る人がいたら、どこか息苦しさを感じることもあるでしょう。本当に自分を肯定できている人ほど、それをわざわざ意識したり、言葉にしたりしないものだからです。
私が思う、本当の意味で自己肯定感が安定している人というのは、「今日もそれなりに楽しかったな」「やることがあって、まあ悪くない1日だったな」と、淡々と日々を過ごしている人です。
自分を好きかどうか、自信があるかどうかを点検するよりも、目の前の生活に手応えを感じている。そういう状態のほうが、よほど健全です。
心理学の研究でも、「自信があるかどうか」そのものより、「日常生活に意味や没頭感があるかどうか」のほうが、精神的な安定と強く関係していることが示されています。自尊感情(Self-esteem)を高めようと意識しすぎると、かえって自分を評価する視点が強まり、不安や抑うつが増えることがあると報告されています。

