東洋経済オンラインとは
ライフ #歌舞伎町の横顔

「ヤクザが密談し、風俗嬢が面接を…」 歌舞伎町のど真ん中で"業務マニュアル一切なし"の「眠らない喫茶店」に人が集うワケ

9分で読める
歌舞伎町 コーヒーショップクール
歌舞伎町の中心地で、“ほぼ24時間営業”を40年続ける「コーヒーショップクール」(撮影:梅谷秀司)
  • 肥沼 和之 フリーライター・ジャーナリスト
2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES

実はクールには、業務マニュアルが一切ない。自分で見聞きして学び、考え、行動すべき、という方針だからだ。だが、マニュアルがないことを「ゆるい」とはき違えていたスタッフも、当時はいたと島田さんは話す。

「例えばスタッフが、お客さんに背を向けておしゃべりしたり、スマホをいじっていたりしたら、そんなお店には行きたくないですよね。その積み重ねで、ボディブローのように経営が悪化してしまっていたんです。当たり前のことができているのかどうか、これはすごく大きいです」

そこで島田さんは、「昭和の親父」になることを徹底した。あまりにも意識が低いスタッフには、容赦なく雷を落とす。辞めてしまう人も入れば、真摯に受け止めて改善する人もいた。

結果的に3年ほどかかったが、スタッフたちはマニュアルがないことの意味をきちんと理解し、能動的に働いてくれるようになった。そして、売り上げも大きく改善されたとのことだ。

チェーン店ではまずない、オペレーションやサービスが魅力

ちなみにコーヒーの淹れ方や、フードメニューの調理方法などのマニュアルもないという。材料や分量は決まっているが、基本的には先輩に教えてもらった作り方を、後輩が伝承していくのだ。

そのため、スタッフによって得意メニューも異なり、味が若干変わることもあるという。チェーン店ではまずないオペレーションやサービスが、今も残り続けていることが、個人店ならではのユニークさだと強く感じる。

クール名物のカレーライス。均一化されていない味がまた魅力だ(撮影:梅谷秀司)
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象