東京国税局に入った後の倉田さんは、内部事務や、中小法人の税務調査などを担当する生活を送ります。「面白かった」と当時の生活を倉田さんは振り返りますが、仕事をする中で、「もっと面白い仕事は何かなと考えた時、芸人という仕事に行きついた」といいます。
倉田さんは、公務員を2年1カ月で退職し、NSC東京校に入って芸人になりました。
高学歴の人たちと自分の賢さはそんなに変わらない
倉田さんにとって芸人の活動は刺激的な日々でしたが、その中で、人生で一度もしたことのなかった大学受験、それも東京大学の受験をしたいという思いが強くなっていきました。こうして、彼は20年に東大受験を決断します。
東大受験を決めた理由について聞くと、「20個くらいある」という答えが返ってきましたが、その一つについて「学歴がある人たちと自分の賢さはそんなに変わらないのではないかと思ったから」と語ってくれました。
「芸人になってから、同じ芸人や企業の人、企業の社長など色んな方と会うようになりました。その人たちとコミュニケーションをとっていると、どれくらい賢いかが会話の中でわかりました。その中には東大卒や早慶卒の人も多かったのですが、学歴のある人たちと自分の賢さってそんなに変わらないんじゃないかなと思い始めたんです。
自分は受験したことがないけど、もし自分が受験勉強をしたら結果を出せるかもしれないと考えて、友達が20年2月からやっていた東大専門塾の敬天塾の授業に、4月から参加することになりました。自分の力を試してみたかったんです」
内部進学と推薦で大学まで出た自分が、正面から受験勉強に向き合ったらどこまでいけるかという純粋な好奇心と自己証明の欲求が、倉田さんを東大という高い目標へと向かわせました。こうして敬天塾に通うようになった倉田さんは、経済の勉強をしたいという思いから文科2類を志望することを決めます。
週3回ほどの授業と宿題をこなしながら、それ以外の時間は家で教科書や東大の過去問と向き合う日々が始まりました。

