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ビジネス #中国 「新•創薬大国」の衝撃

〈創薬「米中二極」時代へ〉抗がん薬候補の約4割が「中国発」の衝撃、日本市場が直面する"厳しすぎる現実"

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アメリカを猛追する「創薬大国」へと変貌した中国。いかに躍進を遂げたのか(写真:Getty Images)
  • 野村 香織 福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 准教授

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世界の創薬が、「アメリカ一強」から「米中二極体制」時代へと移行している。一方、かつて米欧に次ぐ創薬力を誇っていた日本は、その地位を急速に失いつつある。その結果として顕在化しているのが、新薬が日本に届かない「ドラッグロス」だ。これは単なる承認の遅れではなく、グローバルな創薬構造の変化から日本が外れつつあることを示す兆候であり、日本企業にビジネスモデルの再構築を迫っている。

今、世界の創薬イノベーションの源泉に地殻変動が起きている。GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)をはじめとするビッグテックを生んだアメリカは、世界のサイエンスをリードしてきた。情報通信技術やAI(人工知能)といったテクノロジーのみならず、私たちの健康を支える画期的な新薬も、その多くはアメリカで創出されてきた。しかしそのパワーバランスは、静かに、しかし確実に変わりつつある。

急上昇する中国の存在感

世界の医薬品市場は、2025年に約2兆ドル(約300兆円)規模に達した。国別にみるとアメリカが9200億ドル(約140兆円規模)と世界最大市場であり、中国は1660億ドル(25兆円規模)で2番目だ。かつてアメリカに次ぐ市場規模を誇っていた日本は、13年に中国に、24年にはドイツに抜かれ、現在は約730億ドル(約11兆円)で4位に後退した。人口減少に円安が重なり、グローバルな医薬品市場における日本の存在感は、縮小の一途をたどっている。

発売された新薬の新規有効成分数を見ると、直近5年(21~25年)ではアメリカが270、次いで中国が264、ヨーロッパ5カ国(イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン)で206、日本は175となっている。ちなみに25年の単年で見ると、トップは中国で62、アメリカが53、ヨーロッパ5カ国が26、日本は31と、中国がトップに躍り出ている。

開発中の新薬候補物質(パイプライン)数で比較するとどうだろうか。企業の本社所在地別に見た世界シェアは、アメリカが35%でトップ、次に中国の32%、ヨーロッパ5カ国で20%だった。日本は約4%にとどまり下降の一途をたどる(下図)。09年にわずか2%ほどだった中国のシェアは、16年で約15倍に膨らみ、急速に創薬力を上げてきたことが見て取れる。

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