入国管理政策をアップデートすること自体は、日本に限った話ではない。どの国もやっていることだ。問題は改定そのものではなく、「予測可能性のなさ」にある。長期在留者に必要なのは、安定し、明確に提示された基準だ。「ルールに従っていれば、足元の梯子を外されることはない」という確信なのだ。
他国は、こうした明確さ(透明性)を提供することの価値をすでに認識している。
カナダのポイント制永住権制度は、明確に定義された基準のもと、申請者に透明性の高いプロセスを提供している。
ドイツは最近、高度外国人材が長期的なステータスを確立できるよう、特別に設計された構造的なルートを新たに導入した。
日本に貢献してきた人には見返りを
これらのシステムも完璧ではないが、一つの共通した原則がある。それは、「その国にコミットしてくれた人々には、明確で信頼できる未来への道筋を提示するべきだ」という原則だ。日本もこの原則を取り入れることで、大きな恩恵を受けるはずである。
埼玉のケースは、この原則が欠如したときに何が起きるかを鮮明に物語っている。この国に何年もの人生を捧げ、貢献してきた一人の人間が、ルールの変更によって生計の手段を失った。
日本はこの現実に応えることができるはずだ。もし日本が、これからも優秀な労働者や起業家、そして家族に選ばれ、留まってもらいたいと願うのであれば、見返りとして差し出すべきものがある。それは単なるチャンス(機会)だけでなく、それを原資として人生を積み上げていける「確かな安全保障(安心)」である。
