③購入頻度を増やす(帰ってくる理由をつくる)
購入頻度とは、1人のお客さんが一定期間に何度買ってくれるかです。一度きりの購入で終わってしまう「一見さん」ばかりを追いかけ続けるのは、経営を不安定にします。リピーターが増えるほど、売上は安定し、ブランドとしての地力がついていきます。毎週の特売日やポイントアプリは来店を習慣化させる工夫ですが、より本質的に頻度を高めるのは、お客さんの信頼と期待です。
たとえばスーパー大手の「西友」は、消費者の支持率が高いものだけを商品化する「みなさまのお墨付き」ブランドを展開し、「あそこなら間違いない」という信頼でリピート客を増やしています。地方から熱狂的な支持を集める個性派の店もあります。山梨県にある「ひまわり市場」というスーパーでは、名物社長によるマイクパフォーマンスという"体験"そのものが目当てで、遠方から通うファンも少なくありません。どのような人に、どのくらいのペースで帰ってきてほしいのか。その視点が、あなたの目指すべきターゲット像に直結していくのです。
ターゲットはどうやって決める?
ターゲット選定において一般的なのは、市場調査のデータなどをもとに、世の中のトレンドや競合の状況を分析し、自分の商品が売れるチャンスがありそうな年代・性別・居住地などを論理的に推定していく方法です。「今は健康志向の人が増えているから、『都市部に住む30代の男性』を狙うのが効率的だろう」といった具合です。
しかし、これだけでは不十分です。「30代・男性・都市部在住」というデータは、多種多様な人たちを一まとめにした最大公約数にすぎません。その人が月曜日の朝にどんな顔で起き、何に悩み、何に喜びを感じるのか。データ上の大きなくくりのままでは、生きた人間としての姿をとらえることができないのです。データはあくまで全体の傾向を示すものであって、そこに住んでいる「一人ひとりの暮らし」までは映し出してくれません。

