コロナ禍を思い出してほしい。2020年の緊急事態宣言は「一時的な措置」のはずだった。しかし、コロナが終息しても、テレワークという働き方はなぜ定着したのか。危機が「対面でなくても仕事はできる」という問いを社会全体に植え付けたからだ。一度その問いが生まれると、もとの習慣には戻りにくい。
今回も同じ構造がある。ナフサ不足がきっかけで「そもそもパッケージに色は必要なのか」という問いが、企業にも消費者にも突きつけられた。その問いは、ナフサ問題が解決しても消えない。
なぜ生鮮食品は透明パッケージなのか?
ここで1つ、興味深いデータを示したい。
筆者は26年5月、都内の某コンビニエンスストアで、店頭フェース数調査を行った。フェース数とは、「陳列棚で、商品が正面を向いて並んでいる列や個数のこと」のことで、今回のフェース数は272である。
そしてその中で、生鮮食品(冷蔵)のパッケージの透明・半透明比率は80%に達していた。カット野菜は100%、豆腐・卵類は93%、加工肉・デリは89%――ほぼすべてが透明だった。
一方、スナック菓子(常温)の透明率はわずか3%。ポテトチップスと缶スナックにいたっては0%だ(図1)。
図1:「店頭調査 食品パッケージの透明率」
この77ポイントという差は、何を意味するのか。
その根本には、消費者ニーズの本質的な違いがある。
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【生鮮食品は「必需品」で、スナック菓子は「嗜好品」】
