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16歳少年が20カ所刺す凄惨、「栃木強盗殺人」が映す現代の犯罪像…闇バイトで進む「犯罪者の素人化」

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栃木強盗殺人事件の指示役として逮捕された竹前海斗容疑者
栃木強盗殺人事件の指示役として逮捕された竹前海斗容疑者(写真:時事)
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こうした「闇バイト」に応募してしまう者の大きな心理的特徴は、「確証バイアス」というものです。簡単に言えば「思い込み」です。

このバイアスは、誰にでもあるもので、別に犯罪者特有のものではありません。

「闇バイトは安全」と思い込もうとするバイアスに注意

しかし、犯罪に関わろうとする者については、このバイアスがマイナスに作用する場合が多くあります。つまり、「闇バイト」に応募したとき、「こうした仕事は安全である」という情報を必死に集め、自分の行動を後押しするようにし、逆に「こうした仕事は犯罪に関わることが多いのですぐに手を引くべきだ」という情報は捨て去ろうとします。

こうした確証バイアス(思い込み)が働くと、なかなか行動を止めることができなくなります。「闇バイト」にはこうしたバイアスが大きく働くため、自分を制止しコントロールすることが難しくなります。

また、首謀者側も、このバイアスを利用するので、当初は犯罪を一切匂わせないようにして、「安全な仕事」であることを強調します。

「トクリュウ」から身を守るためには、とにかく危ない話に乗らないようにするしかありません。SNSはとても便利で役に立つものですが、うその情報もたくさん紛れ込んでいますし、こうした犯罪に関わるものも非常に多くなっています。

単にリテラシーを高めるというだけではなく、まずこれは犯罪にはかかわらないのかと疑って見ることも大切ですし、何より第三者に相談することが大切です。

先ほど述べたように、私たちには確証バイアスが働いてしまいます。自分一人で判断しようとすると間違った判断につながることが多いと考えてください。第三者に意見を求めると、それだけで確証バイアスから解放されることがあります。

今回の事件については、今後の捜査でさらに詳細が判明するでしょう。このような悲惨な事件が繰り返されないように、事件の細部を分析し、防犯に生かしていかなければなりません。

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