それでは、トヨタ/GR/レクサスのクルマ作りに対する本気度を感じる場での、体験をご紹介しよう。
取材の起点は、愛知県営・名古屋飛行場(小牧空港)だ。エアロトヨタ社が所有・運用するヘリコプター、「ベル412EP」に搭乗し、TTC-Sを目指す。
同社は、1997年にトヨタの子会社となった朝日航洋が、2025年7月に社名変更した企業である。
飛行時間は約20分間で、担当したパイロットによれば、飛行中の高度は最大で3000フィート(約914m)、巡航速度は最大で110ノット(約203km)。トヨタの外部者にとっては謎多きTTC-Sに向かうこともあり、とてもワクワクする空の移動であった。
トヨタと「空」との関係といえば、いわゆる「空飛ぶクルマ」として、アメリカのジョビー・アビエーションに出資し、社会実装に向けて本格的な準備を進めており、エアロトヨタの航空事業の中にエアモビリティ事業として、新しいビジネスモデルの構築を検討しているところだ。
今回の取材の翌日、トヨタの26年3月期決算説明会でも、「事業構造改革への取り組み」の中で「陸海空で多様なモビリティ事業を展開する」としている。
ナゴヤドーム140個分の敷地
搭乗したヘリコプターは、トヨタの本拠地である豊田市中心部の上空を超えて、山間部に入るとその中にTTC-Sの姿が見えてきた。
総面積は、旧下山村(現:豊田市)と、旧額田町(現:岡崎市)の一部含む650万m2に及ぶ。
トヨタ関係者(名古屋市在住)によれば「東京ドームではなく、ナゴヤドーム(バンテリンドームナゴヤ)140個分と表現してほしい」とのことである。
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【秘匿性が極めて高い車両開発棟の内部】
